ポンピング法とロッキング効果

ポンピング法とは

当協会のヘッドマッサージは、 ただ単に「気持ちよければ良い」 「筋肉がほぐれたら良い」 というものではなく、 脳の血流を高めることで脳にたまった疲労物質や活性酸素の除去を行い、新鮮な血液と酸素で脳を活性化させます。

 

そのことにより脳疲労を改善へ導き、自律神経、ホルモンバランスを整えることを目指しています。

 

そこで効果的になるのが、脳内血流促進法です。

 

普段はポンピング法と呼んでいます。

 

 

ポンピング法は、 脳の血流を強制的に高めることが出来る整体テクニックです。 (2級テキストP8手順3

 

通常のマッサージは、 「筋肉がほぐれして血流を良くします。」 と言いますが、 私たちのテクニックは 「筋肉がほぐれる前から脳の血流を良くします。」 とお伝えすることが出来ます。

 

 

ポンピング法は、 筋肉がほぐれていない状態でも脳の血流量を高めることが可能なんです。

 

(もちろん、筋肉も確実にほぐします。)

 

 

筋肉がほぐれる前から血流がアップするわけですから、通常のヘッドマッサージより即効性が高いということになります。

 

 

どこのヘッドマッサージよりも素早く脳の血流をアップさせる!」 というのが このポンピング法の強みになります。

 

 

ポンプ作用により内頚動脈と椎骨動脈の流れを促進します。

 

(上の画像参照)

 

 

 

内頚動脈は、脳の血流の約80%を担っているとても重要な血管です。

 

重要な血管だけに、顔の骨と首の骨の間といったかなり奥のほうに存在します。

 

 

外側から順に筋肉をほぐしていては、時間がかかって仕方がありません。

 

そこで用いるのがポンピングという素晴らしいテクニックです。

 

 

なんせ、ポンピングは、首や頭の筋肉がほぐれていなくても脳に血液を運ぶことができます。

 

 

脳疲労解消(自律神経調整)を目的とするヘッドセラピストなら必須中の必須テクニックです。

 

 

脳の血流がアップすれば、認知症予防、脳梗塞の予防になるのです。

 

ポンピング法だけなら毎日行ってもいいでしょう。

しかし、 残念ながらセルフでこなうことはできません。

 


ロッキング法とは

当協会のヘッドマッサージは、整体テクニックのロッキング法を使います。(2級テキストP8手順3) 

 

この場合のロッキングとは、「全身を揺らす」ことです。

 

老若男女問わず、赤ちゃんからお年寄りまで誰しもが身体を“心地が良いリズム”揺らされると筋肉や関節が弛緩して、 副交感神経が高まり、 体温が上昇して、 気持ちよくなり、 いつの間にか眠ってしまいます。

 

 

その、ゆらゆら効果が得られるのが【ゆりかごの理論】のロッキング効果です。

 

ロッキングチェアの「ロッキング」と同じ意味です。

 

 

2010年、日本理学療法士協会が 「ロッキングチェアによるリラクゼーション効果」 について発表しています。

 

 

腰痛の経験がない男女10名をロッキングチェアで揺らし続けるというシンプルな実験です。

 

すると、 揺らす前と比べて10人全員の筋肉と関節(可動域)が緩んで血流がアップしたと発表しています。

 

 

「人の身体は揺らすだけでも筋肉がゆるむ」 ということが立証されたことによってマッサージ店や整体院、治療院でも取り入れようという考えになっています。

 

 

私たちのヘッドマッサージ店もそうです。

 

 

ヘッドマッサージ1級の整体法は、頭蓋骨を緩めてることが脳脊髄液の流れを促進することが大きなテーマです。

 

頭だけをもみほぐすだけでも頭蓋骨は緩むかもしれませんが、骨盤が緩むと必ず頭蓋骨も緩むのは古くから知られている事実です。

 

 

 

では、骨盤調整+ヘッドマッサージ(頭蓋骨調整)を行うべきか?

 

それでは、整体院、治療院のようになってします。

 

 

あくまでもリラクゼーションサロンとして、「癒し」に重きを置いて、さりげなく高度な施術にしたい。

 

 

 

「ヘッドマッサージをしながら同時にさりげなく骨盤にもアプローチはできないか?」

 

 

それを唯一実現するのが「ロッキング法」です。

 

 

 

当協会のヘッドマッサージは、 「ロッキング法」により、 仰向けの状態で 頭の先からつま先までを 同時に揺らすことができます。

 

 

 

背面にある肩甲骨や背中の筋肉、 そして、 骨盤(仙腸関節)を緩めることが可能です。

 

(背部は一切触らすに全身をリズムよく揺らします。)

 

 

 

身体の背面は、 肩甲骨と仙腸関節(骨盤の関節)が支点となり 肩や背中、骨盤まわりの筋肉を緩めていきます。

 

 

下半身は、 骨盤が緩むことで、骨盤内の体温上昇、 下半身への血液、リンパ液の促進が行えます。

 

 

 

ロッキング中に、 足のつま先がポカポカすることも 珍しくありません。

 

 

 

 

そして、何より骨盤(仙腸関節・仙骨)が緩むことで反射関係にある頭蓋骨も緩みだします。

 

 

 

やはり、ヘッドマッサージにロッキング法は必須です。

 

 

 

骨盤が緩むことで 生理不順や不妊など婦人科系の症状や 下半身痩せなど さまざまな効果が期待できます。

 

 

 

背面を緩める技術はとても大切です。

 

ボディケアなどで全身をもみほぐしてからのヘッドマッサージも最高です。

 

 

 

脊柱や骨盤が明らかに歪んでいたら、カイロプラクティックもいいでしょう。

 

それを言い出すと、何でもできる治療家になってしまいますが、そこは、私たちリラクゼーションセラピストとして出来る範囲で行いましょう。

 

 

 

手に負えないと判断したら、ためらわずに治療系サロンをお勧めしましょう!

 

 

 

 

筋肉は、骨や関節を揺らす(動かす)と 必ず緩むという性質を利用したのがロッキング法です。

 

そして、大切なのはリズムです。

 

 

 

一定のリズムで反復して行うことで、 癒しの物質「セロトニン」の分泌を促進します。

 

セロトニンとは「癒しのホルモン」「幸せホルモン」とも呼ばれますが、 自律神経を整えるホルモンのことです。

 

 

(正確にはセロトニンはホルモンではありません。)

 

 

 

普段は ウォーキングや腹式呼吸などのリズム運動により セロトニン分泌が促進されます。

 

つまり、 ロッキング法でリズムよく全身を揺らすとセロトニンの分泌が促進され、 自律神経が整いやすくなると考えられます。

 

 

 

「気持ちよかったは最低限!結果重視型のリラクゼーション」を目指しましょう!

 

 

 

<注意点>

リクライニングチェアでの施術はこのロッキング法が“ほぼ”できません。物理的な問題で効果はかなり低くなります。

 

【参考】

Vol.37 Suppl. No.2 (第45回日本理学療法学術大会 抄録集)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2009/0/2009_0_A4P2076/_article/-char/ja/

 

Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2010/0/2010_0_AbPI2012/_article/-char/ja/